オリックスのローンといえば、1つしかないと思っている人がいるかもしれません。
しかし、実はオリックス銀行カードローンとオリックスVIPローンカードの2つがあり、それぞれ異なる商品なのです。
オリックス銀行の商品だと思ってVIPローンカードに申し込もうという人はちょっと待って下さい!
どちらも似たようなカードローンのようにも思えますが、両者はどう違うのかを見てみましょう。
オリックス銀行カードローンとオリックスVIPローンカードは運営会社が違う!
実はオリックス銀行カードローンとオリックスVIPローンカードという2つの商品は、それぞれ運営会社が異なります。
オリックス名称のローン運営会社金融商品 | 運営会社 |
---|---|
オリックス銀行カードローン | オリックス銀行株式会社 |
オリックスVIPローンカード | オリックス・クレジット株式会社 |
オリックスといえばプロ野球の球団名でお馴染みですが、非常に大きなグループ企業です。 傘下には幅広い分野の企業があります。
そしてオリックス銀行とオリックス・クレジット(株)は、どちらもオリックスグループの会社ですが、異なる企業です。
同じように個人向けの金融商品を扱っているため、混同している人も多いです。
オリックス銀行とオリックス・クレジット(株)の会社の特徴
オリックス銀行は1998年に設立された銀行で、銀行口座を開設することができます。
しかし通常の銀行とは異なり店舗が無いのが特徴です。
店舗を無くすことで人件費や店舗維持費など様々な経費を削減することができます。 オリックス銀行は、その分を顧客へ還元しています。
また、オリックス銀行は、銀行という分類なので貸金業法(※1)の制限は受けないという特徴もあります。
一方のオリックス・クレジット(株)は、オリックス銀行よりも歴史が古く1979年に設立されています。 代表的な金融商品であるオリックスVIPローンカードも1987年からの歴史があります。
その為、オリックスといえば信販会社のイメージを強く持ち、銀行がある事について知らない人もいるかもしれません。
オリックス銀行は無店舗型なので、どうしてもネットをあまり利用しない人には知名度が低いのでしょう。
オリックス・クレジット(株)の分類は信販会社なので、貸金業法で制限され、総量規制の対象になります。
※1:貸金業法とは、貸金業を営む消費者金融(キャッシング会社)や信販会社(クレジット会社)を対象としており、貸金事業に関して必要な規制を行う法律です。
オリックス銀行カードローンとオリックスVIPローンカードは保証会社が違う!
消費者金融のキャッシングに申込む場合、別に保証会社は立てず自社で保証をすることがほとんどです。
一方、銀行カードローンに申込む場合は、一般的に保証会社を立てることが多いです。
そのため、銀行カードローンの申込条件には、「指定の保証会社の保証を受けられる方」と記載されています。
銀行カードローンであるオリックス銀行カードローンにも保証会社があります。
また、オリックス・クレジット(株)は信販会社ですが、VIPローンカードでも別会社が保証会社となっています。
カードローンの保証会社とは、保証人の代わりをしてくれるようなものです。 保証会社はカードローンの審査を行うだけではなく、返済が遅れた時の督促や返済されない時の代位弁済(※2)を行います。
カードローンでは保証人や担保が必要になることはありませんが、その代わり保証会社の保証が受けられるかが大事なポイントとなっています。
非常にややこしいですが、オリックス銀行カードローンの保証会社は、オリックス・クレジット株式会社または新生フィナンシャル株式会社の2つになっています。
銀行カードローンの保証会社が2つあるのは、一般的ではなく非常に珍しいです。
それに対しオリックスVIPローンカードの保証会社は、新生フィナンシャル株式会社の1つのみになっています。
保証会社の違い金融商品 | 運営会社 |
---|---|
オリックス銀行カードローン |
オリックス・クレジット(株)または 新生フィナンシャル(株) |
オリックスVIPローンカード | 新生フィナンシャル(株) |
保証会社が2つあるということは、1つの保証会社で保証が受けられず審査に通過しなくても、もう一方で審査通過する可能性があるという事です。
ですからオリックス銀行カードローンの方が、オリックスVIPローンカードより借りられる可能性は高いです。
オリックス銀行カードローンでは最初にオリックス・クレジット(株)の審査を受け、オリックス・クレジット(株)で保証を受けられなければ新生フィナンシャル(株)の審査を受けます。
カードローンの借入審査に通り、保証会社の保証が受けられるなら、返済遅滞した場合には督促状は保証会社から届きます。
オリックス銀行とオリックス・クレジット(株)は、別会社とはいえ同じグループ会社である上、保証会社としても繋がりがあるので、とても関連性のある会社なのです。
※2:代位弁済では、債務者が返済をしない場合に債務者の代わりに債権者への返済を行い、立て替えをした者が債務者からの資金回収を図ります。
それぞれのローン商品の特徴
2つの金融商品は運営会社も違うなら、カードローンの内容も異なります。
オリックス名称ローン商品の特徴商品名 | 金利 | 利用限度額 | 収入証明書 |
---|---|---|---|
オリックス銀行カードローン | 1.7%~17.8% | 最高800万円 | - |
オリックスVIPローンカード | 3.6%~16.8% | 最高800万円 | 借入50万円まで原則不要 |
利用限度額は最高800万円と一緒ですが、金利が異なります。
オリックス銀行カードローンの方が最低金利が低いですが、上限金利はVIPローンカードの方が低いです。
オリックス・クレジット(株)のVIPローンカードの方が低金利で借りられる可能性は高いものの、必ずしもそうとは限りません。
審査の結果、利用限度額と金利が決定されるので、実際に申し込んでみないとどちらの方が低金利で借りられるかは分かりません。
銀行とクレジット会社の違い
オリックス銀行とオリックス・クレジット(株)は、単に別会社というだけではありません。
貸金業法で、借入の額を規制する総量規制というルールが定められています。 総量規制とは、借主の年収の3分の1まで借入額を制限するルールです。
貸金業法はクレジット会社や消費者金融会社を対象とした法律で、銀行は関係ありません。
つまり、オリックス・クレジット(株)のVIPローンカードは総量規制の対象となり、既に年収の3分の1まで借入れしている人は利用できません。
VIPローンカードでは、借入が50万円以上だと収入証明書の提出が必要になります。
どちらも少額の個人向け融資商品ではありますが、審査面に自信がないのなら保証会社が2つあるオリックス銀行カードローンの方が審査に通過すの可能性が高くなります。
しかし実際のところ、オリックス銀行カードローンでも審査を受けてみないことには審査を通過してお金を借りれるかは全く分かりません。
利便性を比較してみると、提携ATMを利用する時の手数料が無料という条件を見れば、オリックス銀行カードローンの方が利便性が高いと思われます。
オリックス銀行カードローンとオリックスVIPローンカードのどちらを利用したら良いのか悩んでいるなら、保証会社が2つあるオリックス銀行カードローンの方に優先的に申込みをするべきでしょう。
ATMの利用手数料が異なる
オリックス銀行カードローンは申し込みから融資まで数日掛かってしまいますが、オリックスVIPローンカードの方は即日融資ができる可能性があります。
急いでいるならオリックスローンVIPカードの方がいいのですが、気を付けて欲しいのは手数料です。 実は両者では、利用手数料が異なるのです。
オリックス銀行カードローンは自社ATMがありませんが、提携先のATMが非常に多いですし、利用手数料が掛からないので非常に便利です。
しかしオリックスVIPローンカードはATMからお金を借りる時に、手数料が掛かってしまうのです。
どうしてもオリックスVIPローンカードでATMの利用手数料を掛けたくなければ、5万円以上を借りなくてはいけません。 これでは必要以上に借り過ぎてしまいます。
少額の借入または返済を繰り返すなら提携ATMを無料で利用できるオリックス銀行カードローンの方が便利です。
ですが、そもそも借金である借入れに関してはこまめに繰り返さない方がいいです。
一度借入をしたら、なるべく完済まで脇目を振らず進んだ方がいいでしょう。
オリックス銀行カードローンとオリックスVIPローンカードのどちらがお勧め?
オリックス銀行カードローンとオリックスVIPローンカードのどちらが良いか迷っているなら、自分の職業や雇用形態などの属性と利用方法を良く考えて、自分に合った特徴のカードローンを選ぶと良いです。
なお、オリックスVIPローンカードは、審査の際の保証会社は1社だけなので低収入などの借り入れ条件が厳しい方にとっては、審査通過が難しいです。
審査に通過することを最優先事項と考えている方は、保証会社が2社あるオリックス銀行カードローンへの申込みがお勧めです。
【まとめ】
- オリックス銀行カードローンとオリックスVIPローンカードでは運営会社が異なる
- オリックスVIPローンカードは総量規制の対象となっている
- オリックス銀行カードローンには2つの保証会社があるため、審査に通過できる可能性が高くなっている
- オリックス銀行カードローンは提携ATMの利用手数料が無料なので利便性が高い